Vol.18 2019年6月25日発行
「よ・う・そ・ろ」
開園12年の春、花森は大きな変革の年として幕を開けました。
認定こども園への移行を目指して歩き始めたのです。その決意をさせたのは、昨年5月の閣議決定でした。
「2019年度10月より認可園に通う、3,4,5歳の幼児教育の無償化の決定」です。
これが制度化されると、無認可園の花森は、同じ生活を過ごす3,4、5歳の中で無償になる子となれない子が存在することになることが分かりました。
こんな不平等があるでしょうか?消費税を原資とし、同じ国の納税者のこどもたちなのに・・・折りあるごとに意見を提示したり、内閣府や厚労省にも問いかけましたが、単独では到底相手にしてはもらえません。
所属する森のようちえんでも緊急に話し合いをもち、理事の方々が内閣府に赴きました。それでも制度を見直すことは叶いませんでした。
そしてピンチはチャンスのポジティブ思考がこの機会に認定こども園への移行を目ざそうと決意させたのです。そうすれば、一年で職場復帰を予定し転園する予定だったAちゃんもこのまま花森で過ごすことが出来るのです。そのことも大きな原動力でした。
3月の修了式の前日、Aちゃんは、「ロッカーをからっぽにしてをおうちに持って帰りましょう。」ということにとても不安そうに「どうして、からっぽにするの?ようちえん終わっちゃうの?」と言ったのです。 「4月には、桃さんになって新しくロッカーの場所が変わるのよ」と先生に言われてAちゃんはほっとしていつものまんまる笑顔を見せてくれました。Aちゃんの成長に引き続き関わることができることは、喜びです。
昨年、6月の父親参加日に保護者のみなさに認可化移行についてお伝えしたところ、ひとつも動揺することなく、私共の考えを受け入れてくださいました。
これは、ひとえに私共の教育内容に対する深い信頼をいただいたのだと思いました。なればこそ、花森の教育を共にしたいというご家庭には広く門が開かれるように。そして認可園と同じ土俵に立って子どもたちの多様な学び舎となるために直進します。
今後ともご支援のほど、よろしくお願い致します。