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Vol.25 2023年8月20日発行

「嘘八百」のその先

Vol.25 2023年8月20日発行

 噓八百とは、広辞苑によれば「やたらに述べたてるたくさんの嘘」とあります。事実と反することを嘘といい、嘘は心理的な防衛機制や虚勢から○○詐欺、粉飾決済、不当表示、不正受給…怒りを禁じえない不当な嘘も見方を変えれば、表裏一体の嘘と真が浮遊する中で、私たちは小さく息をし、いつか棚の上に積もったデタラメが崩れてきて押し潰されそうです。
 八百は「お江戸八百八丁」「浪花八百八橋」など町や橋など数が多いことを表わします。
 花森が、認定こども園へ移行するのに必要な園舎建設について公的補助金はありませんでした。しかし園舎が立たなければ認定を受けることはできません。そこで、かなりドラマチックな当選に湧く絵を想像して最初に宝くじを買いました。聖神社にもクルーで詣でましたが願いはあえなくノックアウト。
 頭金のない非営利団体に融資してくれる金融機関などありません。頭金は800万円ほど必要でした。万事休す… そんな中、降りてきたのが
「皆さんの1万円を無利子で4年間お貸しください」というフレーズ。それを夫に話すと、ニコニコしながら『じゃあ嘘八百万』だねと。(万事休すような時のニコニコは、かなり気に障るものです)
 こうしてお母さんたちが立ち上げたようちえんが園舎を持つ。そんな噓みたいな話を一緒に実にしてくださいという「嘘八百万プロジェクト」が立ち上がりました。
 このプロジェクトで得たものは、頭金と多くの方との連なりです。
 「花森八百八連」たくさんの勇気をいただき、認定こども園への一歩を踏み出すことができました。
 このプロジェクトは今年6月に完結することができました。ご協力いただきました皆様の信頼とご厚情により花森の理念が欣持を保つことができましたことに、改めて深謝いたします。
 増山一寿の漫画「でんじゃらすじーさん」の中で「お金はお金よりも大切なものを守るためにあるんだ」とお金で世界を征服しようとするドルマネーとでんじゃらすじーさんが戦う大長編に感染して現れた「花森八百八連」この地で連なり、3度目の夏を迎えています。

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