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Vol.28 2025年2月20日発行

猿に烏帽子はいらない

Vol.28 2025年2月20日発行

昨年、大きな企画が2つありました。初めての「龍勢」の奉納と、「森のようちえん全国交流フォーラムin埼玉」の主催です。
どちらもECHICAにとって大切な軌跡となりました。これはまんま猿のECHICAに多くの皆様がお付き合いいただいた故と思っています。改めまして、関係者各位のご厚情に御礼申し上げます。

 さて、取り繕いや他責のパターンを持って、プライドと見栄を取り違えると、なかなか生きにくいものです。それで、幼児期から自律への経験を逃さないようにできたらいいなと思っています。
 ある時、私の目の前で子どもが転び、怒りを私に向けて不機嫌になっています。
本人にしてみたら、私が居たから転んだというのかもしれません。
 みなさんも似たような経験がありませんか?この時、流れでごめん、ごめんと謝るクセ。もちろんこちらに非があれば謝りますが、闇雲の謝罪は、本人が一番筋違いなことをしていると感じているのに、なんだか捩れた(よじれた)筋書きになっていきます。
「わたしのせい?痛かった?でも自分で転んだんだよね。」とそっと伝えました。すると怒りは嘘のように凪いで自分の遊びに帰って行きました。

 またある日、園庭で帰りの会の後、こども同士の肩があたって、ひとりが丸太椅子の間の土に転びました。私は一瞬肝を冷やしましたが、なんと運のよい子だと森に守られている事に感謝しました。その子はびっくりして大泣きし、一方のI君は神妙な顔でとっさに謝りましたが、お互い様なのに、倒れた方は相手を責めています。しかし本当は収め方が分からず、困っているのです。
「そんなに痛くないよね。運がよかったね。土でよかった。帰ろう。」そう告げると、涙も引っ込んで、一部始終を見守ってくださっていた、お迎えのおばあさまに、彼が発した言葉は、
「ねぇえ、YouTube」
(照れ臭かったのでしょうかね 笑)
 大人が取り繕いに手を貸して、機嫌を取って烏帽子を被らせるより、猿のままでいいんだ。と、そっと伝えていくのが自律になると思うのです。

代表 葭田あき子

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©2021 認定NPO法人 森のECHICA  2021.10.9

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